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2014年 冬の世話人交流会レポート

開催概略
参加者が所属する団体 沖縄県、神奈川県、警察庁、神戸市、国土交通省、小平市(東京都)、自学工房、滋賀県、渋谷区(東京都)、スコラ・コンサルト、総務省、東京都、中野区(東京都)、習志野市(千葉県)、日本政策投資銀行、農林水産省、浜松市(静岡県)、播磨町(兵庫県)、人吉市、港区(東京都)、南伊勢町(三重県)、三重県、(合計26名)
開催日 2014年1月19日(土)
会場 スコラ・コンサルト(東京・五反田オフィス)
全体の流れ

1月18日(土)
13:00 オープニング・全体会
      ①交流会の概要と趣旨・目標・お約束の説明
      ②顔合わせの一言紹介(参加の動機他)
      ③グループ分け
13:45 分科会 (オフサイトミーティング)
       ◆ジブンガタリ 今年の自分の抱負
16:45 クロージング・全体会
      分科会の共有、今日の気づき
17:30 終了
18:00 別会場にて懇親会
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今回の運営チーム 菊池 学(愛知県)、上田 淳子(播磨町)、小山 将彦(南伊勢町)、中西 大輔(滋賀県)、藤原 秀雄(三重県)、溝口 尚也(人吉市)、元吉 由紀子(スコラ・コンサルト)
今回の特徴

今回は、20代から60代まで、幅広い年齢層の方にお越しいただきました。
入庁3年目という若手職員がネットワークをつくりたいと果敢に動き出しておられる様子に、将来がとても頼もしく感じられました。また、10年前に担当者のとき課長と一緒にきた職員が、今度は管理職になって部下を連れて来てくれたことも、とてもうれしいことでした。

この会合を開催して10余年になりますが、継続することの意義を見失いそうになることが幾度かあるものです。そんなとき、こうして新しい意義を参加者のみなさん自身が見出してくださることによって、私も「また続けて行こう!」という気概を取り戻すことができるのです。

次は、5月10日~11日予定です。お仲間を連れて、また、リピーターどうしが相互に成長を感じ取る機会として、ぜひご活用ください。私も、みなさんにまた一回り大きくなってお目にかかれるよう、明日からまた仕事に向き合ってまいります。 

第1分科会

第1分科会では、管理職としての業務での悩みを抱えながら、どうしたら生き生きとした人材を育成できる組織へとなるのか、どんな未来を託していけるのか、様々な活動を通して未来の組織のカタチを探しているようなメンバーで、同じ思いをもつ仲間との語らいは安心感と新しい発想とで活力を生むようなひと時を持つことができた。

◎今回は、共通の悩みを持っている、自分も頑張らねばと思った。そして、意欲のある若者がいて心強く、また他の班の話も興味深かった。

◎組織や地域の違いということを改めて感じ、言葉では同じような表現で表される悩みでも、実はそのもとになっている環境はかなり違うのだと。そのため、対処方法もかなり違ってくる。
違う地域の話を聞くと、自分の地域や組織を冷静に、良いところ悪いところが違う視点でみることができた。他の自治体の、イキイキとした若者を見ると、わが職場も、もっと頑張ろうという気持ちにもなった。
ここのところ、少しエネルギー切れで、疲れ気味だったが、たくさんの刺激とパワーをもらった。

◎風土改革への強い気持ちをもつみなさんと同じ悩みを共有することができ、これからまた走り続ける力をもらった。

◎いつも思うが、じっくりと聴くことによって得られるものが多い。
聴いているうちに自分の体験と重なり合うところがあると、共感を通して、自分が体験しているような気持ちになる。人の体験を自分のもののように感じられることは、お得だ。
組織の大小、地域のちがいがあっても「悩み」は同じようなことだが、実はわかっていなかったことが多く、だからこそ話すことが必要なんだと。理解しあうことで、協力できることもある。 そして、自分が明るく楽しげにしていないと人は動かないということ。
悩みや想いを話してみたからといって何が解決するわけでもないのだが、同じようにもがきながらでも明るく楽しく前を向いて進んでいる仲間がいる、と思うだけで勇気がわいてくるものだ。 

第2分科会

第2分科会では、若手からベテランまで年齢層も幅広く、そのキャリアも各自が抱える悩みやチャレンジも様々ながら、人と人とのつながりという共通点のもと自然に話が進んで行った。また、各自の経験談を通じ課題の問題解決のヒントにつながるなど、次へつながる活力を得られる有意義な語らいができた。

◎まず、組織風土改革の波が全国に広がっていることに驚いた。また、こうした問題意識は若手が抱きやすいのかと思いきや、多世代の方々が抱いていることに気づき、私達の活動を更に前進させるヒント(多世代を巻き込むこと)を得ることができた。人間関係の質が大きく寄与するこうした問題を解決していくには、システム・ルールづくりだけではなく、解決主体である私達の人間力を日々研鑽していくことが必須であると実感した。
そうした意味で、今回は様々な個性・価値観をお持ちの方々と意見を交換することができ、大変有意義な会となった。

◎今回も新たな発見と大いなる刺激をいただいた。特に20歳代の若い方の参加があったのが新鮮で、忘れかけていた若いころの問題意識を思い出させていただいた。世代を越えて対話することのよさを感じた。

◎今回は色々な年代の方がそれぞれ色々な立場で参加されていたが、各人が持っている思いを聞いて人と人とがフェースtoフェースと思いで繋がって行くのは、何事でも基本だし大切だと改めて実感した。そして、このオフサイトミーティングのじっくり思いを語り合う聞き合うスタイルはやっぱり皆がいい表情になると改めて気づかされた。あと、その時に出た人材育成は気づきと自学で促せるものという言葉はまさにその通り。人は建前や理屈で動くものではなく人間関係で動く。応援できる人間関係を作ることが大切。基本だけど大切なことだと改めて思った。いかに気持ち良く気づきが得られる場を設けられるかが大切であり、それが自学を通じて人材育成や組織風土改革につながるんだろうと実感した。そしてその手法としてオフサイトミーティングが有効なことも。今も少しオフサイトミーティングの手法はおりに触れ取り入れているが、これからも実践して行こうと思う。

◎一人で思い悩んでいるとネガティブになることもあるが、やる気のスイッチを入れ直すことができた。職種、立場、年代の違う方と同じグループだったので、皆さんのバックグラウンドなどを考えながら話を聞くことができた。職場では前提を共有しているので、相手のことを深く考えないで 話をしているのかもしれないと思う。「他人に働きかけること」の難しさについて共感した。「他人に働きかけること」が苦手なので、相手に共感してもらうにはカッコ良さとか効率を求めないでドロ臭くやるしかないと感じた。

◎はじめての参加で緊張したが、さすが熱いココロのある方々が集まっていることと、とにかく自分のことを話せば皆さんの心地よい質問が合わさり場が作られていくので、すぐに肩の力もほぐれた。職場では問題の解決に向けた話し合いをやろうと活動しているが、いまいちメンバーの雰囲気が暖まらないのを感じていた。今回体感した場の雰囲気作りを丁寧にすることから変えていきたい。また、今回いく人かの方から言葉があったか、風土改革という言葉がそろそろ合わなくなってきているようだ。機会があれば、皆さんでテーマにして話してみたい。 

第3分科会

第3分科会は、人材育成にチャレンジしている方、管理職となった今でもチャレンジしつづけている方で構成され、年齢差はあっても「チャレンジ」というキーワードで繋がっている会であった。語らいは、時に脱線しながらも、気持ちのいい場となり、楽しさや活力や温かさなどをそれぞれのメンバーが感じていた……何だかいいなと思えた。それぞれのメンバーが一歩進むためになる何かを得られた語らいだったと感じられた。

◎感想は次の3つであった。
・若手職員勉強会を立ち上げるにあたって、若手職員の困っていることを出し合い、それを掘り下げ、課題を明確にしてから、コンセプトを決めると効果的であると感じた。
・組織風土改革のため、実践されている方が多く、刺激になった。机上で悩んでいるより、トライアンドエラーで動き出すことが大切と再認識した。
・若手職員が自主勉強会を立ち上げる、もしくは立ち上げようという事例を耳にする機会が増え、若手職員の社会や組織を変えようという気運の高まりを感じた。

◎全国各地の公務員組織で“自主勉強会”や“組織風土の改革の取り組み”の事例を聴けて、大変勉強になった。
私が20~30代前半の頃の、若手職員の自主勉強会に対する姿勢や考え方と、現代の若手職員のそれとは違う部分もあるのだろうが、人材育成の大切さを感じている若手職員の皆さんと出会えたことは、大変貴重な経験でもあり、嬉しくもあった。

◎分科会では、皆さんの取組や苦労に刺激をいただいた。その中で、問題・課題の顕在化というか具体化の作業をしているだろうかと、考えさせられた。
現状でモヤモヤっとしていることを人に伝えられるくらいに具体化しなければ解決・改善どころではないと、また、オフサイトミーティングはその側面を強く持っているのだなと感じた。

◎「自分はどうか?」「自分の組織はどうか?」と自問をし、明確な答えが出ない事から、モンモンとして帰ってきた。
問題化したら儲けもの、以後はどんどん解決に向かって進んでいくというような話があったように思うが、なかなか問題化していない現状に、満足な環境なのかどうなのかと考えてしまった。 

第4分科会

第4分科会は、職員歴からいうといわゆるベテランと若手とに二分される構図でしたが、それぞれ、自分の仕事や部署、あるいは所属する役所の中だけの意識では、個人としても組織としてもどうしても停滞してしまう。それに甘んじていてよいのか?という問題意識は共通していたように思います。 そこを起点として、それぞれがそれぞれの立場で、どのように行動したか、あるいは、これまでどうやってきたかは、人それぞれではありましたが、ヨコのネットワークの中に活路を見出そうとする方と、またその経験をすでに経てきた方とのやり取りが対話の中心となりました。

ヨコのネットワークの構築について、若手の方の「これからどうしようか」という悩み。そして、ベテランの方の「こうやってきたけど、うまくいったことも、いかなかったことも。」という来し方の振り返り。それが相互に作用して、それぞれに新たな気づきが生まれたように思いました。

話の中で、ベテランからは、「ヨコだけでなく、ナナメも意識したほうがいいですよ。」とのアドバイスがありました。目上の方の応援団や理解者がいることの効能は大きく、ぜひ、組織内外にそのようなスポンサーシップを持った方、少なくとも邪魔はしない方を見つけることのおススメですが、これをヒントにうまくスポンサーが見つけられればいいなと思いました。

特に、印象的だったのは、若手の参加者の方から発せられた「一体、自分は何のために働いているのか?」という根源的で真摯な問いかけ。ベテラン勢は一瞬「ハッ!」とする思いでした。 やるからには、より良く、役に立つ、価値ある仕事をしたい。しかし、日々に慣れ、毎日がこなし仕事になってくると、ともすれば、手段が目的になりかねない日常。いくつになっても何年経っても、これまでなにをやってきたかではなくて、そこを踏まえて「これから何をどうするのか?自分はどうあるべきか?」を常に問うことの大切さに気付かされました。

やはり、働くものの資質として「真摯さ」に勝るものはないのだという思いを改めて持ちました。決して「改革」だけが目的ではなく、人と人とのつながりを大切に思い、その力によって、真面目に正直に組織の課題に向き合う人たち。そのような「真摯な人たち」が「組織の現実」の前に浮き上がったり、潰れてしまうことがないように。その「プラットフォーム」として、今後ともこの交流会を継続していきたいと思いました。

第5分科会

第5分科会は、トップと現場をつなぎ改革の牽引役となっている“参謀たちの交流会”として開催しました。中でも今回は東京開催ということで、国家公務員の集まりになりました。
最初に、あるメンバーから、職場で楽しく、誇りを持って働くために、上司が「ありがとう」の言葉を大きな声で発していると、職場の中にだんだんと「ありがとう」と言う人が増えてきたという経験談をきっかけにして、職場のコミュニケーションについての意見交換が続きました。「あいさつ」一つでも、組織で継続することはむつかしいもの。

それでは、「あいさつ」が根づいている職場とそうでない職場は一体何が違うのかな。行政組織においてそもそも管理職の中でマネジメントがどれだけ意図されているだろうか。求められる職員像になっているだろうか。育成するための教育はなされているか。素朴な疑問が膨らんできます。
「なぜそうなっているのだろう?」と、要因も考えてみました。内閣と省庁、本省と地域機関、国と県と市町村など、組織によって大臣・首長と職員、議員と職員の関わり方が違うこと、政策において行政が担う役割に違いがあることなどが見えて来ます。一方、年代によって仕事のし方が変化していることや、ワークライフバランスの流れなど、組織を越えて共通する傾向があるのかもしれません。
また、行政組織における定数減と予算減の問題もあるでしょう。課長がプレイングマネジャーになっている。民間企業と顧客接点の持ち方が違う。組織内部(他部署、上司と部下)だけでなく外(議員、マスコミ、民間企業、国民など)への対応が大きくある。昨今では、維持管理の必要性が増しているが、政策面ではクローズアップされにくい、など。行政組織として何をどこまで果たすのか、成果を定義することも、組織マネジメントの前提として重要になっているようです。
その後は、継続参加しているメンバーから、現在チャレンジしている取組み紹介があり、同じメンバーでも日々進化している様子が伺えました。
以下は、参加メンバーから寄せられた一言感想からの抜粋です。

◎各地で頑張っておられる方々と親しくお話しさせていただき、いつもながら気づきと元気をたくさんいただき、また楽しく過ごさせていただきました。
 気付き・感想を3点申し上げます。
①第5分科会は既知の方が多く、定点観測的な気づきをたくさんいただきました。
②既知の方々とも、「挨拶」という基本的なテーマで結構議論が盛り上がり、自分も含め皆さんの気持ちの若さ・想いを感じました。
③「今の若い人は・・・」ということではなく、老若男女を問わず、皆さん、「小さなことから始める勇気とそれを大河にする根気」で、元気にのびのびがんばっていきましょう!

◎土曜日は、ありがとうございました。多くの気づきをいただきました。
「何のための組織風土改革か」
「住民(国民)にとってより良いパフォーマンスを発揮するため」だとすると。。。
「どのような状態を良いパフォーマンスと呼ぶのか」
改めて、考えることが出来ました。
「良い政策とは?」「誰にとって?」「どのように?」という問いが続きます。
 自分のものさしを持って働こうと思っていますが、独善(ひとりよがり)との境界線をどこに引くのかよくよく考えながら、しかも、萎縮しないよう、チャレンジして行きたいと思います。

◎自己紹介の際に申し上げたとおり、この度新しい職場に異動することとなり、少しナーバスになっていたのですが、皆さんとお話しすることができて、なんだか前向きに取り組めそうな気がしてきました。あまりカラ回りしない程度に頑張ってみようと思います。

◎今回は、国家公務員のみでのグループをセットしていただき、初参加の方からの「あいさつ」論を口切りに組織のマネジメントの周辺を議論していたような気がします。国の方々どうしではあまり新たな視点が見つからずちょっと残念でした。

◎飲み会での定番テーマの「最近の若い者は」論を素面で議論したのは初めてでした。
自分たちが先輩たちから何を伝えられ、何を伝えられていないのか。
また、自分たちが後輩に何を伝え、何を伝えてこなかったのか。
意図的だったのか、無意識のうちに伝えていなかったのか、はたまた伝え忘れていたのか。
伝わりきれなかったり伝え忘れていたなら自分たちの責任だし、あえて伝えていなかったのに愚痴を言うなら後輩たちを羨む気持ちの裏返しなのだろうと思いました。
真面目に議論すると、よい結果が出るテーマなのかもと思いました。
 

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