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行政経営デザインメールニュース 2018年05月

「目標目合わせ会議」をしていますか?

全国の自治体に人事評価制度が導入されるようになって、3年目に入りました。評価制度は、うまく機能しているでしょうか。

 

民間企業のように売上や利益といった目に見える業績の結果を得にくい行政組織では、人事評価制度の運用方法についてもその良し悪しが見えにくい、何をもってうまく回っているのか否かを判断することは難しいものです。

その中で個人を査定して給与や任用に差をつけることにばかりに目が向いてしまうと、評価する管理職の間では、概ね無難なところに収めておこうとする中心化傾向や、できるだけ不満がでないようにする寛大化傾向が強くなりがちです。

そうならないためには、まずは管理職が、客観的に事実を見て、組織全体のバランスを取りながら評価制度を運用していけるよう、評価能力の向上を図っていく必要があるでしょう。

 

そこで、今日は、管理職の評価能力向上に向けて「目標目合わせ会議」を開催できるよう、その実施ポイントをご紹介したいと思います。

 

● 部課長が一堂に会して、目標のバラつきを共有する

課ごとに仕事の特性が違う場合、一次評価者と二次評価者の縦の関係で話し合うだけでは、自課の目標設定の妥当性を判断することは困難なものです。

そこで、部内の課長どうしが横の関係で、相互にどのような目標設定をしているのかを知り合うことが、貴重なベース情報となってきます。できれば階層ごとの一覧表にして共有しておくと、全体のバラつきが認識しやすくなります。

 

● 部長もしくは次長がコーディネーターとなる

課長どうしは、横に対等な関係にあり、また、それぞれに仕事の領域へのプライドと遠慮があると、例え疑問を感じていたとしても、最初はなかなかお互いに口を出しにくいところがあります。

それゆえ、個々の課の仕事や課長の特性を把握しつつ、全体として発言しやすい雰囲気をつくったり、質問を投げかけて意見を引き出したりできる人、部長もしくは次長が、場をコーディネートすることがお勧めです。

 

● 目標の適・不適の意見を出し合う

時間を効率的に活用するために、予め部内全員の目標を情報共有して、最も気になった目標(最も適切と思われるもの、最も不適切と思われるもの、判断がつかなかったものなど)をいくつかピックアップし、意見を出し合うところからスタートします。

 

● 目標を明確化する

年度末の評価時点で、「評価がしにくい」と感じられたケースには、そもそもの目標設定があいまいだったという原因がよくあります。あいまいな目標は、設定時点では合意を得やすいものですが、評価する時点になって相互の解釈にずいぶんと違いがあることがわかったり、上司の評価に対して部下の不満が残ったりすることにつながります。

定量化できないと最初からあきらめるのではなく、定性的なものであっても、達成できたかどうかを見定められるゴールラインを明示することが大切です。自分の課では困難に思えても、他の課で設定されている目標からヒントを得られることがよくあります。

 

● 階層ごとにレベルを合わせる

業績目標について定量化しやすいものを選択した結果、課内の上位者から下位者までがすべて同じ目標になっていた、という事例がしばしばあります。また、課内に同位職の職員が一人しかいない場合には、本人の主張をそのまま受け入れてしまう傾向も見られます。

しかし、本来仕事は、チームワークで成し遂げていくもので、それを効率的効果的に運営していくためには、それぞれの階層の役割にブレイクダウンして業績目標を設定していく必要があります。それによって、個々が自己の階層に求められる能力を発揮しやすくなり、また、能力の不足がある場合には人材育成策を講じることができるようにもなります。

 

● 部下に説明責任を果たす

例え事業に直接関与していない課長どうしであっても、こうして多角的に目標を見合うことができれば、相互の目標設定レベルを均質化していくことができるようになってきます。

このことは、目の前の部下に対してなかなか厳しいことを言いきれなかった課長にとっては、課間での調整プロセスを通じて、目標の設定意図や方法が明確になり、部下に修正を求めるにあたっても、きちんとした理由を説明できる力がついてくるものです。

 

年度当初の「目標目合わせ会議」は、年度末には「評価目合わせ会議」へと流れをつくっていくことになります。人事担当部署の皆さんは、人事評価シートを作って、配って、集めて終わりにするのではなく、各職場の「目合わせ会議コーディネーター研修」を実施したり、各職場の目標目合わせ会議の実施を支援して、職場の管理職とともに制度の運営力を向上する役割を果たし、着実な組織力の向上につなげていきましょう。

行政経営デザイナー/プロセスデザイナー 元吉 由紀子

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