Experience 体験記
「どうすれば役所は変われるのか」 福岡県大野城市セミナー体験記
組織名 | 福岡県大野城市 |
応募者 | 山崎 栄子 |
※敬称略
セミナーの申込み以前に、既に組織風土改革の取組みに着手していましたか?
◆していた
・ 組織的な取組みとしてではなく、個人的に「世話人交流会」や様々な勉強会などに参加していました。
・ 私自身が以前研修担当業務を行っていたときに、「職員一人ひとりの能力を磨いても、それが発揮できない職場では意味がない。個人を活かすことができるように、職場の雰囲気を変えたい」という思いがありました。その後、異動で行革担当になり、いざ改革に取り組んでみると、様々な壁にぶち当たりました。組織風土というものは、そう簡単に変えられるものではないということに気づき、何から手をつけてよいのかわからなくなってしまいました。
セミナーを申込み、開催するにあたって、どんな準備をされましたか?(著者との事前打ち合せなどを含め、準備にあたり考え、動き、気づかれたことなど)
・ 熊本県人吉市で開催された「世話人交流会」に参加していたときに、偶然このセミナー企画の件を教えていただき、ぜひとも元吉さんの講演を聞きたいと思いました。せっかくなら、「何とかしたいという思いがあるけど、どうすればよいのかわからない」と思っているたくさんの人たちに元吉さんの話を聞いてもらいたいと考え、福岡県市町村職員研修所に話を持ちかけたところ、快諾していただき、セミナー開催の運びとなりました。
出張セミナーは、どんな目的、方法、状況で開催されましたか?(対象者、人数、時間帯、対話会の有無、進め方、主な内容、参加者の思い、様子など)
(※セミナーそのものについては、武田さんから報告があると思いますので、私はアフターについて書きます。)
・ セミナー終了後、県内自治体職員の有志で対話会を行いました。メンバーは、北九州市、朝倉市、大野城市、直方市、宗像市、広川町、須恵町など20名程が集まり、規模や地域特性などが異なる自治体職員で構成しました。主に、北九州市の自主活動事例について意見交換を行いましたが、参加者それぞれの自治体に共通する悩みであり、自らの自治体に照らし合わせながら、元吉さんの話や他自治体の取組みに耳を傾けました。他自治体職員との対話によって、自らの自治体に対する客観的な評価を受けたり、共通項を見つけて共感したりと、大変濃密で有意義な時間を過ごすことができました。
・ 対話会終了後は、更に組織風土改革への理解を深めるべく、場所を福岡市役所に移し、有志において情報交換会を開催しました。福岡市からは、「DNA運動」5年間の取組みを通じた組織風土改革を総括していただき、国土交通省九州地方整備局からは、オフサイトミーティングやアクションラーニングを取り入れた「自ら学習する組織」づくりの取り組みについて事例紹介をしていただきました。福岡市役所には、福岡県市町村職員研修所から引き続き参加したメンバーに加え、福岡市や九州地方整備局をはじめ、福岡県庁の職員など多数集結し、会議室が満員になる程でした。各所で地道に改革を進めている方達の姿を目の当たりにして、参加者それぞれに感じるものがあり、活発な意見交換が行われました。
・ 元吉さんのセミナーをきっかけに、たくさんの自治体の方と交流することができましたので、今後はこのつながりをネットワーク化していきたいと考えています。
セミナー参加者の感想や反応は、いかがでしたか?
(ここは武田さんにお任せします)
セミナー後、何か変化はありましたか?(いつもと違う様子、ちょっとした会話、新たな気づきや動き、取組みなど)
・ 自分の中にいつも漠然と問題意識や危機感としてあったものが、元吉さんの講演を聴くことにより、何が問題で、今後どうすれば良いのかということが明確に整理できました。「組織風土改革」と一言で言えば、すごくかっこいいし、ツールやコンサルタントを活用すれば劇的に変わるような錯覚を持ってしまいがちですが、「変わる力が内在する」組織にするためには、実は地道に、組織に属する一人ひとりの小さな行動を積み重ねることでしか力を蓄えることができないとわかりました。まずは私自身が出来ることをこつこつとやっていこうと思います。
本を読んだ時と一連の体験を経た後では、組織風土改革やプロセスデザイン、改革を支援するプロセスデザイナーの存在などについて、とらえ方に違いはありますか。
・ 内部だけで改革をしようとすると、必ず内輪の論理や役所の論理が幅を利かせてきて、なかなか前に進めなくなるので、そのようなときに客観的なスタンスで皆に寄り添ってくれるプロセスデザイナーの方がいてくれたら本当に心強いだろうと思いました。
スポンサーから一言(思いや、応援メッセージなど)
回答なし
今後スコラ・コンサルトや著者元吉由紀子に期待することや質問などはありますか。
・ 「今のままではダメだ」「何とかしたい」と思っているけれども、声を上げたり、一歩を踏み出す勇気がない公務員はたくさんいると思います。そのような人たちの背中をポンと押してくれるような、小さな成功事例をまとめて、本として発刊していただきたいと思っています!