Experience 体験記

「どうすれば役所は変われるのか」 沖縄自治体職員ネットワークセミナー体験記

組織名 沖縄自治体職員ネットワーク(通称:いちゃりば)
応募者 曽根 淳(そね じゅん)

※敬称略

セミナーの申込み以前に、既に組織風土改革の取組みに着手していましたか?

◆していた

 いちゃりばのメンバーは県内の自治体に分散していますが、それぞれの職場での取り組みをメーリングリストで紹介しあったり、オフ会で情報交換はしていました。今回のセミナーのように組織風土改革をテーマにしてメンバー間で話し合うのは初めての試みです。

セミナーを申込み、開催するにあたって、どんな準備をされましたか? (著者との事前打ち合せなどを含め、準備にあたり考え、動き、気づかれたことなど)

 参加者の勧誘や、会場の提供をメーリングリストで呼びかけましたが、通常の講演会と違い参加型であることや、当初、議論する内容を絞りきれなかったこともあって、なかなか参加者を集めることができませんでした。筆者の元吉さんや仲間のスタッフとの事前調整を通じて、開催の形式や討論の内容を具体化していったことで、このテーマに関心のある参加者を集めることができました。

 多くの方に企画を伝える場合、相手の立場にたって具体的に説明することが重要であることに改めて気がつきました。 

出張セミナーは、どんな目的、方法、状況で開催されましたか? (対象者、人数、時間帯、対話会の有無、進め方、主な内容、参加者の思い、様子など)

 今回のセミナーでは役場の組織風土改革の進め方をメンバー間で学び合うため、オフサイトミーティングの形式で、各自の職場での取り組みや、悩みなどについて話し合うことにしました。
対象は沖縄県内の自治体職員を中心に、複数のメーリングリスト、口コミによる呼びかけを行ないました。最終的に12団体から19名の参加がありました。広い地域からの参加者があり、翌日に県議会議員選挙がある関係もあって、セミナーは土曜日の午前中、9時半から12時までの2時間30分間で行ないました。

  最初、私の方から自己紹介といちゃりばの紹介を行ない、その後、参加者から自己紹介と職場での取り組みや悩みをお話しいただき、適宜、スコラ・コンサルトの元吉さんや今井さんから発言内容に応じたサジェッションを受けながら、参加者間の議論を中心に進めていきました。

 最初は口の重い参加者もいましたが、職場が違ってもそれぞれ共通する課題があるということの気づきや、試行錯誤をしながらも前向きに取り組みを進めている人の話を聞くことで、それぞれが前向きに議論に参加することが出来るようになったと思います。

セミナー参加者の感想や反応は、いかがでしたか?

 参加者はそれぞれに気づきや共感を得て自分の自治体に持ち帰ることができたようです。
寄せられた感想を紹介します。



「7日の体験オフサイトミーティングは、日頃業務で悩んでいることや、思いを共有することができてホントよかったです。参加者の思いや、これまでの体験話、失敗談いろいろな取り組みとても参考になりました。また、元吉さんから、公開参加の原則(特定の人だけでなく広く呼びかけること)や入り口の共有(なぜそれをはじめたのか)、もう一歩先の目的を考えてみることなどアドバイスいただきました。悩みや思いを気楽に話せる雰囲気づくりの大切さを実感した勉強会でした。」
 


「皆さんの色々な取組を聞きまして、職場内で、縦・横・斜めの人たちと調整や会議の進行等を進めるためにマネジメントやファシリテート能力が大切なのはわかりましたが、それを自分がどうやって身に付けられるのか?そのやり方がわからないので、勉強にはなりましたがとても不安にもなりました。」

 

「土曜日は、『わったー役所・役場をちゃーすが』という皆さんの熱い心に触れて、刺激と同時に『うちの村ではどうしようか』という課題を感じて帰ってきました。」
 


「普段の勉強会は講師の方のお話しを聞くのが中心で、実は懇親会以外の場で、自分たちの職場のことを話し合うのはいちゃりばでは初めての経験でしたが、大きな気づきを得ることができ、改めてオフサイトの有効性を感じました。」

セミナー後、何か変化はありましたか?(いつもと違う様子、ちょっとした会話、新たな気づきや動き、取組みなど)

 メーリングリストへの書き込みが増えたり、今回のセミナーの参加者や、参加者からの紹介で、いちゃりばへの新たな参加希望者が、何人か現れました。

本を読んだ時と一連の体験を経た後では、組織風土改革やプロセスデザイン、改革を支援するプロセスデザイナーの存在などについて、とらえ方に違いはありますか。

 自分たちだけで議論をした場合、現状を相対化して認識するのが難しいが、多くの自治体の改革の現場を見てきている、元吉さんの適切なサジェッションによって、それぞれの課題を相対化して共通する部分について解決策を議論することができました。

スポンサーから一言(思いや、応援メッセージなど)

 今回は沖縄市といちゃりばとの連携で講演会やセミナー、懇親会を一体的に運営して双方に相乗効果があったように思います。今後もこのような取り組みを他の役場にも広げていきたいと考えています。

今後スコラ・コンサルトや著者元吉由紀子に期待することや質問などはありますか?

 このような取り組みが全国に広がって、それぞれの地域や職場が変わっていくことに期待しています。元吉さんをはじめスコラ・コンサルトの皆さんがされているのは、それらの改革を支援し、結びつける仕事だと思いますが、今後もこれらの取り組みを続けられることをお願いするとともに、自分たちも沖縄という地域での取り組みを進めていきたいと考えています。いつかまた沖縄にきていただいてステップアップしたいちゃりばを見ていただきたいと思います。
 今回は本当にありがとうございました。

 

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沖縄自治体職員ネットワークの皆さん

 

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