Experience 体験記
「期待される役所へ」 山梨県甲州市(平成25年1月実施)
組織名 | 山梨県甲州市 |
実施日 | 平成25年1月18日 |
応募者 | 政策秘書課 課長補佐 中村 正樹 |
場所 | 甲州市役所 本庁 |
テーマ | 期待される役所へ 行政経営のムリ・ムダ・ムラを突破する |
構成 | 講演会90分+質疑応答20分 |
対象者 | 甲州市役所職員60名 |
※敬称略
どのような目的で応募しましたか
平成18年から5年間の計画で取り組んだ第一次行政改革が終了し、平成23年度から第2次計画がスタートしました。第一次の取り組みでは、主に財政的には成果をあげることができましたが、職員だれもが認識できる改革のシステム構築まで至っていないのが実情でした。事務事業評価についても、行革担当者に書かされているといった感覚をもつ職員も多く、書いて終わり、という状況であることは否めません。こうした状況を突破し、真に市民に役立つ改革に再構築していくことを目的に本セミナーをお願いいたしました。
事前準備、案内、会場設営等で配慮したことは?
全職員を対象といたしましたので、先生の書かれている書籍やホームページの内容を事前に確認するよう、イントラネットを活用して通知しました。
会場等については、半円形に席をあつらえ、講義というよりより自然に話を聞けるようなスタイルに心がけました。
講演は、参加者にとっていかがでしたか。どのような気づきや感想がありましたか
【気づいたこと】
総合計画や行政改革大綱、事務事業評価により、日々の仕事に取り組んでいるつもりではいましたが、先生のお話のように、氷山の上に浮かぶ見える部分の体裁を整え、いかにきれいに見せるかに考えが向いており、一番大切である「氷山の下の部分」とも言える、計画の成し遂げるために創り上げなければならない「市役所の体質・組織力の育成」から眼を避けていたような気がしています。
きれいな文章はすぐに書けますし、「職場内でミーティングをやりましょう。」とお題目を唱えることは簡単です。しかし、「何のために」「どういった内容で」「いつ」「その話し合いからどういう結果が導かれたか」。眼に見えるようにしなければ、「馬耳東風、耳にたこ、暖簾に腕押しぬかに釘」となってしまうでしょう。
計画についても、「計画ありき」ではなく、その計画を創り上げる過程で、有意義な議論がなされ、本質に気づき、その意見が計画に着実に反映され、実行されていくことが重要であり、その結果、すべての職員が「自分たちが作った計画だから、必ず実行する。」という覚悟をもって業務に向かうこができるようになる、と強く感じました。
【感想】
やわらかい口調で、参加者のレベルに合わせ、やる気さえあれば直ぐにでも取り組める内容を重点的に、わかりやすく力強くお話していただき感謝しています。
参加した職員からは、「やってみよう、変わってみようと思えた研修会でした。この職場でも、オフサイトミーティングが数多くできると良いなと思いました。研修を聞いて終わりでなく、一歩を踏み出しましょう。」といった意見が寄せられました。
研修を聞いて「よかったね」ではなく、今日の講演の内容と書籍の内容を参考に、再度原点に返り改革に取り組んでいきたいと思います。
セミナー全体をふり返って、今後取り組もうと思うことや、今後の活動、支援に期待することなど
ゆで蛙にならないように、常に「市民の幸福度向上」に向けて役所の体質改善に取り組みたいと思います。本市においても「職員提案による業務改善運動」、「さわやか接遇マニュアルの実践による接遇改善」、「職場内ミーティングの励行」「オフサイトによる勉強会の実施」「事務事業評価」「第三者評価」等々、先生が話された改革メニューは手がけてはいます。が、それが「氷山の水面下の風土、体質」を改善するツールとしてシステム化され、真に役立ち、成果を挙げているとはいえない状況です。
自分自身、「あまり要望してもどうか」「このくらいでいいか」「他の自治体よりは取り組んでいると思う」といった感覚を受け入れてしまい、ゆで蛙状態にあったと反省しています。
今一度、改革・改善の原点に帰り、まずは、「目的を明確に」「立場や肩書きをはずして」「気軽に、まじめに話し合い」「成果・結果に結び付ける」にオフサイトミーティングから実施して、氷山の下の部分である「市役所風土・体質改善」に結び付けていきたいと思います。
元吉先生には、改革ロードのゴールに向けていっしょに伴走してくれる、コーチの役割を担っていただければ、心強く感じます。